医療機器を米国・欧州・日本で販売するためには、患者と直接的または間接的に接触する部材の生体適合性評価が必要となります。
その中でも呼吸ガス経路については国際標準規格ISO 18562 (Biocompatibility Evaluation of Breathing Gas Pathways in Healthcare Applications) の試験・評価データによって生体適合性を客観的に示すことが出来ます。
2022年9月1日より中国でもISO 18562-1と同一内容の推薦医薬業界標準 YY/T 1778.1-2021が発効されました。
これにより、ISO 18562 の試験・評価データは、中国でも受け入れられるようになりました。
また、2024年3月に、改訂版となるISO 18562:2024 (第2版) が発行されました。この改訂版では、医療機器の経年劣化などによる分解副生成物の評価にも重点が置かれています。
※ 2025年5月27日開催ウェビナー (無料)
[基礎からわかる医療機器の安全規格シリーズウェビナー2025] 第4回: 呼吸ガス経路の生体適合性評価 (ISO 18562)
ISO 18562評価試験サービス
UL 島津ラボラトリーでは、ISO 18562 に基づく生体適合性評価試験として、呼吸ガス経路を持つ機器に対して下記の評価試験サービス受託しています。
弊社の評価試験サービスは改訂版のISO 18562:2024 (第2版) に対応しています。
最終製品の試験だけでなく、部品レベルの試験にも対応できますので、最終製品での試験結果に伴う大幅な製品設計の見直しを防ぐために、設計の早い段階で呼吸ガス経路に関係する部品の適性を確認しておくことが可能です。
- ISO 18562-1:人体に対するリスク評価
- ISO 18562-2:粒子状物質 (Particulate Matter) 測定、CO 測定, CO2 測定, オゾン測定
- ISO 18562-3:揮発性有機物質 (VOS) 測定 (Disposable, Limited Exposure, Prolonged Exposure, Long-term Exposure用途)
試験の要否に関する弊社の見解など、試験に向けたご相談から承ります。
上記の他、Biological Evaluation Plan/Biological Evaluation Report (BEP/BER)、結露中の溶出物評価 (ISO 18562-4) につきましてもUL Solutionsでは評価試験サービスを提供しています。
UL Solutionsグループが提供する関連サービス
UL Solutions グループでは下記のような試験、評価、アドバイザリーサービスを提供しております。
サービス内容についてのご質問や試験に向けたご相談など、お気軽にお問合せください。
- ISO 10993適合までのトータルサポート
- 生物学的評価に関する無料説明会
- 生物学的評価 (ISO 10993-1)
- 化学的キャラクタリゼーション及び毒性リスク評価 (ISO 10993-18 、 ISO 10993-17)
- 呼吸ガス経路を持つ医療機器の生体適合性評価 (ISO 18562)
- 再処理バリデーション (ISO 17664、ISO 17665-1、AAMI ST98、AAMI TIR12)
主要対象製品
ISO 18562評価試験を要求される可能性のある医療機器には以下のようなものがあります。
- 人工呼吸装置
- 麻酔装置
(ガス混合器を含む) - 呼吸システム
- 酸素保存装置
- 酸素濃縮器
- ネブライザー
- 低圧ホース
- 加湿器
- 人工鼻
- 呼吸ガスモニター
- 呼吸モニター
- マスク・マウスピース
- 蘇生器
- 呼吸チューブ
- 呼吸システムフィルター
- Yピース (呼吸回路)
- 関連装置の付属品
- 保育器の閉鎖型チャンバー (マットレス、酸素フードの内側面を含む)
最新情報
- 2024年5月 FDA による ISO 18562:2024 (第2版) の承認
米国食品医薬品局 (FDA) は、2024年5月29日にISO 18562:2024 (第2版) の改訂内容について承認を発表しました。 - 2024年3月 規格ISO 18562シリーズの最新情報
医療機器の呼吸ガス経路の生体適合性評価に関する最新版ガイダンスとして、ISO 18562:2024 (第2版) が発行されました。